コンクリート打ちっぱなしの物件って憧れませんか?
おしゃれでカッコよくて、住んでるだけで鼻が数段たかくなり気分がいいものです。
ふだんの仕事でクタクタに疲れきってからも、帰宅するだけで心ときめきます。
ぼくは1年半じっさいにコンクリート打ちっぱなしのマンションに住んで、世間一般のイメージとはちがう、住んでみないとわからない事実のギャップに驚きました。
想像以上にメリット、デメリットがあるので僕が感じた点を共有します。これから住むことを検討してるひとの参考になれば最高にうれしいですね。ではみてみましょー。
目次
メリット
まずはメリットを見ていきます。
洒落た外観と内装からの居心地のよさ
このメリットははかりしれないでしょう。
上述のとおり職場から帰ってくるだけで幸せな気分にひたれます。
一般的なアパートやマンションだとこうした高揚感は味わえないとおもうんですよね、よっぽど高級なとこに住んでない限りは・・・。
居住空間がオシャレなので、ウキウキワクワクがとまらないよ。笑
友達を呼びたくなる
オシャレで自慢したくなるんで、人を呼びたくなります。
みんなでパーティしたり、まわりからの株もあがり、ときどき友達があつまる格好のパーティスポット!
これがまた素晴らしい。
ぼくらは自宅兼アトリエとして「ものづくり」もしてたので、スペースの一部でワークショップをしてました。
シルクスクリーンという昔ながらのプリント方法でTシャツづくりのワークショップ。
いやはや楽しかったですな。
この最高の空間がその楽しさを数段感うえに押し上げてくれました。
ロマンチックな異空間を味わえる
コンクリート打ちっぱなしの建物は比率でいえば1%にも満たないでしょうから、特別な異空間でもあります。
いまじゃ飲食店やヘアサロンなど打ちっぱなし物件は増えてるので、みなさんも打ちっぱなし物件に入ったことはあるでしょう。
そのときどう感じましたか?
特別な感じがしませんでしたか?
打ちっぱなしじゃない家とくらべ数が圧倒的にすくないので、ロマンチックで非日常を味わいやすいものです。
それがまた職場と家がまったくの別物になります。
デメリット
つぎにデメリットです。
寒すぎる
これは覚悟してください。
冬の寒さは凍えるどころか冷凍庫にいるような寒さで、24時間ずっと暖房をつける必要がでてきます。
…秋から寒くてどうしようもなく、ぼくらは暖房器具をつかいはじめました。
そして冬になるともう備えつけのヒーターだけでなく、持ちはこべる暖房器具もどうじにつかいはじめました。
しかも洋服をなん枚も着た状態で・・・
それぐらい寒いです。
ほんと雪がふった日にはもうおしまいで、室内のすべてが凍りつくような寒さになります。
でっかい冷凍庫のなかに住んでる状態といえばわかりやすいですかね。
ほんとそんな感じです。
とくに夜寝るときが地獄です。コンクリートの壁からは冷気がジワ〜っとどんどん押しよせてくるので、尋常じゃない寒さが・・・。
毛布をなんまいかけてもそれを通り抜けるほどでした。
暑すぎる
冬にはロシア極東の寒さを感じられるわけですが、夏には砂漠なみの暑さを体験できます。
これは貴重です。
…というのは冗談ですが、夏の暑さもほんとに厳しいものがあります。
気温が35度だとすると、体感では室内はもう蒸し地獄で50度をゆうに越えてるんじゃないでしょうか。
よく炎天下でスーパーに買いものいくと、戻ってきたら車のなかがモンモンとしてて暑さがヤバイですよねぇ。
あんな感じがずっとつづきます。
だから冷房は必須、これもず〜っとつけっぱなしになるでしょう。
さらに僕が住んでた物件は換気構造がおかしくて、片方のはしっこには小ちゃな換気用の穴があるだけでちゃんとした窓がありませんでした。
だから換気さえもしっかりできない!
コンクリート打ちっぱなしの夏は、日本にいながら砂漠を体験できると肝に銘じましょう!
光熱費がヤバイ
もうお分かりですね。冷暖房をつかいまくる生活なので、光熱費がおそろしいことになります。
夫婦ふたりで住んでましたが合計で月2万ごえ、賃貸するときには家賃にうわのせして考えとかないと、あとで「こんなはずじゃなかった・・・」と後悔することになります。ご注意を。
あと盲点は、寒いのでどうしてもお湯をつかう機会がふえるので、光熱費がさらにかさむという悪循環。ただこれも仕方ない。
打ちっぱなしを選ぶということは、そういうことなのです、はい。
家賃が高い
じっさいに物件をさがしたことあればご存知でしょうが、相場の2割増しぐらい。
ぼくの妻は大学で建築学科を卒業して建築業界で働いてたので詳しいんですが、あのコンクリート打ちっぱなしにするのってふつうの家よりコストがかかるようなんですよ。
壁紙はったりしなくていいから安くすみそうな気が素人目にはするんですがね、どうやらそうじゃないみたい。
ああいった滑らかな断片にしたり洒落たかたちにするには技術が必要で、だからこそ高くなるんだってさ。
それにオシャレなんで、若い人を中心に人気がありますからねぇ。相場より家賃が高めなのは仕方ないでしょう。
実用性に劣る
コンクリート打ちっぱなしはデザイナーの「エゴの塊」であることが多いです。
だからこそ独創的な物件になるんでしょうが、そこで実用面での問題がおこります。
そう彼らは生活者の暮らしを細かいとこまでみて設計してません。
だから実際に住んでみないと分からないデメリットも多いんです。
ぼくの住んでた家では、バルコニー(ベランダ)がありませんでした。
風呂場に浴室乾燥機がついてたのでその利用が前提なんでしょうが、すぐに乾くものでもなかったんで、不便きわまりない。
1階だったのでしょうがなく共有部分を使ってました。ほんとはダメなんでしょうが・・・。
3階建ての物件だったんだけど、上の人たちはどうしてたんだろう。我慢してたにちがいない。
あとは玄関の来客をみる覗き穴がなかったり、そなえつきのキッチンコンロが縦並びだったり(おそらくスペース確保のための設計)、細かい点をあげればキリがありません。
デメリットを上回るだけの価値はある
こうして並べるとどうしてもデメリットばかり目につきますね。
期待に胸ふくらましてブログにたどり着いた方、期待をへし折るような内容でごめんなさい・・・。
ただこれがじっさいに僕が1年半すんで感じたことになります。
とはいえ、こうしたデメリットは物件次第ではうまいこと対策されてるでしょうし、居心地のいいオシャレ空間というメリットは何事にも変えられないほど素晴らしいものです。
気に入った物件があればいちど内見をして、そのときに上記ポイントを想像するだけで随分とイメージはわきやすくなるんじゃないでしょうか。
それで大丈夫そうであればその物件で決めればいいですし、ちょっと不安であれば他の物件も検討したほうがいいかもしれません。